僕が移り住んだのは、とある都会の裏通りにある安アパート。ここはいつしか床にアパートと呼ばれ、付近の住民すら寄り付かない場所となった。肥満体の不細工なメイド姿の幽霊が闊歩しているとのもっぱらの噂となるからだ。

しかし事実は単純だ。元々は貧しい者たちがひっそりと暮らしているところだったのだが、僕が越してからというもの、いつの間にか全部屋にぼくのお屋敷で勤めていたメイド達が移り住んできたのだ。